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小さな物語【気象系BL】

第19章 with you



Sside

『いまから、会えませんか?』

『いいよ、いまどこ?』

『翔くんの家のまえ』


…ん?

家の前?

「まじか!!!」

『俺もうすぐ家に着くからちょっと待ってて』

急いで返事をし、信号が変わったと同時にアクセルを思い切り踏んだ




「ごめん、おまたせ」

O「いいよ、急に来たから」

「入って?」

俺は玄関の鍵を開け、智くんを招き入れた


「コーヒーでいい?」

O「ありがと」

俺がコーヒーを淹れている間、何を話していいかわからなくて、
沈黙が続いた

「どうぞ」

O「いただきます…」

コーヒーを一口飲むと、

O「あのさ、おいら、翔くんに言わなきゃいけないことがあるんだ」

珍しく真剣に話す智くんを俺は黙って見つめた


O「おいら、昨日の夜、和といたんだ。
朝風呂も当たってる、和と寝て、朝シャワーを浴びてから仕事に行った」

「あ…」

そういう人がいるんだろうとは思ってたけど、
それがまさかメンバーだとは思わず、驚いて声が出なかった

O「だけど、和とは本気じゃなくて、色々と相談にのってもらってるうちに、そんな関係になっちゃって…」

「そう、なんだ…」

たしかに朝風呂だったか聞いたのは俺だけど、なんでこんな話までするんだろう…

O「おいらの本当に好きな人は、すげぇ美人で頭が良くて、気が利いて、優しいんだ
だから、おいらなんか吊り合わないって、叶いっこないって思ってた」

「そんなことないよ!智くんにだって良いところはたくさんあるよ?周りのことよく見てて、メンバーのこといつも考えてくれてる、それに、すごくかっこいいんだから!」

O「ははっ…ありがと」

「わっ…!ご、ごめん…でも、俺は本当にそう思ってる」

言うだけ言って急に恥ずかしくなって、智くんの顔を見ることが出来ない

O「…だけど、ちゃんと言うことにした。おいらの本当の気持ち」

顔を上げると、智くんはまっすぐ俺の方を見ていた




O「好きだよ、翔くん…」

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