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小さな物語【気象系BL】

第19章 with you



Nside

翔さんが大野さんのことを好きなのなんて前から知ってた

それに、大野さんが翔さんのことを好きなのも

ずっと前から知ってた


それで隠せてるつもりなの?ってくらいバレバレ

2人でいる時の雰囲気とかは、付き合ってんじゃないかって思うくらい

もともと俺が入る隙なんてなかったんだ


メンバーに気をつかって2人とも自分の気持ちを伝えられないんだ

自分が我慢すればいいんだって、
好きなのに、その気持ちに蓋をして忘れようとしてるんだ



俺はそんな2人の気持ちを利用したんだ…

最低なやつなんだ



どうしても大野さんのことが諦められなかった

抱かれてる瞬間だけは自分だけを見てくれている気がしてた

都合のいい相手を演じてただけ

本当は好きでたまらなかったのに




A「素直になれないところはニノとリーダーって似てるよね」

「え?」

A「あ、翔ちゃんもか(笑)それと、俺も」

「何言ってんの?」

相葉さんの両手がそっと俺の頬に伸びてきて、優しく包まれる

A「俺じゃ、だめ?」



相葉さんはいつも俺の話を聞いてくれてた

大野さんが居なくなった朝、寂しくなって電話するとすぐに来てくれた

こんなにも身近に俺のことを思ってくれている人がいたのに、
自分の気持ちばかりで、気づかなかった


ごめんね、相葉さん…

「しょうがないですね…相葉さんで、我慢してやりますよ…っ」


A「ふふっ、やっぱ素直じゃないなぁ」


ありがとう…


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