第19章 with you
Oside
翔くんの家に向かう途中、色んなことを考えた
翔くんにおいらなんかが吊り合うわけない
気持ちを伝えずに、一生片思いのまま
翔くんが幸せになるのを見守るのもアリだなとか思った
だけど、翔くんの朝の態度を思い出して、
おいら、少しだけ自惚れてもいいのかな?って
もし、それが勘違いだったとしても
気持ちだけは伝えようと思った
「好きだよ、翔くん…」
まっすぐ翔くんを見て伝えると、翔くんは固まっていて
やらかした…やっぱり勘違いだったんだと思った
でも
S「ほんと、に…?」
翔くんは目を潤ませていた
だけどそれは悲しい表情じゃない
「ほんとに、おいらは、翔くんが好きだ」
もう一度おいらの気持ちを伝えると
S「お、俺も…智くんが、好きです…っ」
翔くんもおいらの目を見て伝えてくれた
「そ、そうか…っ」
急に恥ずかしくなって、目を逸らしてしまった
S「ふふっ…智くん、照れてる?」
目に溜まった涙をぬぐいながら翔くんは笑っていた
「いや…えっと、これから、よろしく」
S「はい!」