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小さな物語【気象系BL】

第16章 桜の季節



Mside

数年前、嵐5人だけで花見をしようという話になった

きっかけはビールのCM撮影後、大量のビールをいただいて、

宅飲みにしては量が多いということで、花見をしながら飲んではどうか

と、珍しく相葉さん提案

たまには良いこと言うなとニノも少し楽しそうだった


人が多いところではできないからと、少し山奥の、桜の木がたくさんある川へ行くことにした

それでも人はちらほらいたけれど、みんな自分たちで盛り上がっていて、こちらに気づく様子はなかった

5人だけで、本当にプライベートで出掛けるのなんてどれくらいぶりだろう

相葉くんが酔って料理をひっくり返したり、それを見てケラケラ笑うニノとリーダー

大量のビールでいい酔い具合になったみんなを、微笑ましく見ていた

あれ?翔くんは…?

あたりを見回すと、桜の木の下に1人で立っていた

どうしたのかと近づいてみると、

木の幹をそっと撫でていた

「翔くん?」

声を掛けると、翔くんはゆっくりと振り向いた

そのときの表情があまりにも綺麗で、つい見とれてしまった

S「あ、松潤、どうしたの?」

「あ、いや、何してるのかなって…」

S「いや…なんでもないよ…」

あ、そういえば…

翔くん、彼女とお揃いにしてた指輪してない…

「なんかあった…?」

S「あ、これ?」

俺の視線が手元にあったことに気づいた翔くんは、手をヒラヒラさせた

S「お互い忙しくてね」

翔くんは桜の木を見上げて、少し寂しそうな表情をしていた



そんな、つらそうにしないで…

俺が翔くんのこと、守りたい…


その時、本気でそう思った


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