第11章 夢から覚めても
Sside
潤はそう言ってくれるけど、不安で仕方がないんだ
俺は男だから、潤の憧れる結婚や子どもを産んであげることもできない
今もしすごく潤好みの女の子が現れたら、俺は自信をなくして潤のそばにいられなくなってしまうだろう
M「そろそろ寝ようか」
「うん…」
この頃は朝、目を開けたら潤がいなくなってるんじゃないかって怖くて、夜も眠れない
M「おやすみ、翔」
「おやすみなさい、潤…」
目をぎゅっと閉じて何も考えないようにする
眠れる時に見るのは、潤がいなくなる夢
潤のこと信用してないみたいで、本人には相談できるわけもなく、俺は限界だった…
そんなことを考えていると、隣から規則的な寝息が聞こえてくる
「じゅん…俺、どうしたらいいの…?」