• テキストサイズ

あいつはねこまのわんこ系少年【HQ】

第1章 わんことの出会い。



「「「おつかれっしたー‼︎‼︎」」」

部活の終了時間。みんなが備品の片付けをしている中、私はボトルを洗いに近くの水道に向かった。ブラシでガシガシボトルを洗っていると隣に人が立つ。

『お疲れ?リエーフ君って呼んだほうがいい?』

隣に並んだリエーフくんは水を出し顔を洗っている。

「別に…呼び捨てでいーっすよ?かたくるしーの苦手だし。」
『じゃあリエーフで。』

顔を洗ったリエーフはTシャツを引き上げグイグイ顔を拭いている。

『ちょっと!タオル使いなさいよ!』

リエーフは私の方をみてきょとんとする。

「タオルないっす。体育館に置いてきちゃいました。」

仕方ないなぁ…
私はポケットを漁るとタオル生地のハンカチを出す。

『これでよかったら使って?』
「…いいんすか?」

ぽたり、ぽたり。

言葉を発している間もリエーフの顔からは水の雫が滴り落ち、床を濡らしている。

『リエーフしゃがんで?』

不思議そうに首をかしげるリエーフにちょっとだけいらいらしてしまい、反射的に言葉を発していた。

『リエーフしゃがむ!」

運動神経の賜物とでも言うのか、私の声に反応してすごい勢いでしゃがんだリエーフ。
よし、やっと届く。
やっと私よりも下になったリエーフの顔を、私は持っていたハンカチで拭いてあげる。リエーフは私がやることに対してなすがままだ。

『Tシャツで顔拭いたら濡れたとこでお腹冷やすよ?ほら、手!』

素直に手を出してくれたからそのまま手も拭いてあげる。

『これでよし?…ってなに?』

なんかすっごく見られてる…
いや、見つめられてる…?

「なーんか…この体勢ってキス出来そうですね?」

/ 617ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp