第6章 みんなとお出かけ。
そして次の日。
11時、音駒高校のある駅前に集合って決めた以外は全く決まっていない買い出し。
今日の服装は、胸元がざっくり空いた白のTシャツに紺のレースのキャミソール。カモフラ柄のレース付きのスカートにニーハイソックス、移動が多い今日はスニーカーにした。鞄は小ぶりの革のリュックサック。髪の毛はゆるくサイドに三つ編みにしてみた。
集合時間30分前…駅前に到着すれば知り合いは誰もいない。自分の行動の速さに思わず苦笑いをすると空いているベンチに座りみんなを待った。
最初に現れたのはやっくん。Tシャツに膝下7部丈のデニムのパンツにスニーカーっていうシンプルなファッション。
「美優早いな。」
『おはよ。今日も暑いね。』
私の隣に座ったやっくんは周りを見渡し長い息を吐いた。
「他のやつ、まだなんだな。」
『うん。まあ待ち合わせまで時間あるしね。』
「リエーフとか遅れてきそうだな。」
「誰が遅れてくるんですか?」
私とやっくん2人して後ろを見る。ベンチの後ろには話の話題になっていたリエーフがいた。白のロゴTにネイビーのサルエルパンツを緩く膝下までロールアップしてサンダルを履いている。カバンは私と出かけた時と同じドラム型。
『リエーフ!』
「お、リエーフじゃん。早いな。」
「だって美優さんと出かけるんすよ?楽しみすぎて早起きしました!」
そう言いながら笑うリエーフにやっくんがぽそりと呟く。
「部活もこんくらい早く来てくれりゃーな。」
「部活と出かけるのはモチベーションが違います。」
「そうか…じゃあ部活のモチベーション上がるようにレシーブ練追加な?」
「夜久さぁん…それはないっすよ…」
売り言葉に買い言葉?身から出た錆?ヘコんでるリエーフから目を離せば後は遠くからクロがけんまを引っ張る形でやってきた。
「みんな集まってるじゃねーか。」
クロは白のVネックに黒のダメージジーンズ。腰に赤のチェックシャツを巻いている。つかブーツ暑くないの?
けんまは薄手の白のジップパーカーに黒のタンクトップ。
グレーのスウェットを膝下まで上げていて、キャンバススニーカーを履いている。
みんなおしゃれだな、ぼうっとみんなの背中を見ていればリエーフに手を引っ張られる。
「美優さん行きますよ?」
『あ…うん。』
そのまま引っ張られるように私はみんなと街に繰り出したのだった。