• テキストサイズ

あいつはねこまのわんこ系少年【HQ】

第5章 初!合宿。



『ここって入って大丈夫⁈ 』

小声で尋ねればリエーフは人差し指を私の口に当ててくる。
ここは屋上に通じる階段。調理室に鍵をかけたあとリエーフに手を引っ張られて連れてこられたのがここ。
リエーフは階段を上ると扉を1度開け、再び閉めたかと思えば私を手招きした。
リエーフに言われた通り私はドアの前に立つ。

「美優さん、目瞑って?」

リエーフに言われるがまま目を瞑ると目を瞑った上からリエーフの大きい手が被せられる。

『怖いんだけど…』

「じゃあだっこ『自分で歩きます。』

「美優さん、即答ですか…」

少しだけ拗ねたような声に思わず口元が緩む。
扉が開く音がしてリエーフに促されると、私は足元を探りながら前に進んだ。
外に出ると、暑さでじわりと汗がにじむ。最近は夜も蒸し暑い。これ以上暑くなるのかとため息をつきたくなるような暑さ。それと、見えない恐怖も相待って背中をつ、と汗が流れ落ちた。

「じゃあここで。」

リエーフはそういうと私の目から手を外す。

「目、開けてください。」

何があるんだろう。
恐る恐る目を開ける。

目を開けると目の前には一面に輝く星空があった。


/ 617ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp