第5章 初!合宿。
ピピピピピピッ
部屋に機械音が鳴り響く。
「タイマー鳴りました!」
『リエーフ火、止めて!』
リエーフは火を止めるとザルに向かって鍋を持って行こうとしてるけれど、手つきが危なっかしい…私がやろうと走り寄るためにコンロのつまみに手を伸ばすと、ポンと肩を叩かれる。赤葦くんだ。
「俺やりますよ?ザルに移して洗えばいいんですよね?」
『本当?じゃあお願いしちゃうね?』
素麺は赤葦くんに任せ、私は汁の鍋から味見をするためお玉で汁をすくい、一口飲む。少し濃いめの味が体に染み渡る。
こちらも火を止めると、最後の仕上げ、ごま油を少しだけ垂らした。
「素麺冷えました!」と、赤葦くん。
「どんぶりも洗って並べてある。」と、クロ。
仕事を取られしょんぼりしているリエーフには最後の指示。
『リエーフ!冷凍庫から氷あるだけいっぱい持ってきて!』
「はいっす!」
リエーフが冷凍庫に向かったのを確認した私は手を洗い、そうめんをとりあえず1人前ずつどんぶりに分ける。
リエーフに持ってきてもらった氷を麺の上に乗せ、スープをかける。
少しぬるめの温度に仕上げられるように少しスープを濃いめにしておいたのが正解だったみたい。
『できたよー!食べやすいように中華風味です!どうぞ!』
お腹を空かせたみんなは出来上がった素麺に近づき…
「「「いただきまーす!!!」」」
一目散に素麺にに飛びついた!