第49章 さくら、ひらひら。
「お邪魔しまーす!」
部活が終わり、家に来たリエーフ。
『もうすぐ出来るから待ってて?』
そうリエーフに告げればリエーフはカバンからノートを取り出し勉強を始める。
本日3月2日は土曜日。
リエーフ達在校生は4日月曜日は卒業式の振替で休み。
そして5日からは学年末テストなのです。
『お!ちゃんと勉強してるじゃない。』
なんて茶化すと、リエーフが顔を上げる。
「試験落として卒業遅くなったらマズイんで…
卒業遅れたら美優さんへのプロポーズも遅くなっちゃいますんで必死っす。」
『じゃあ、留年しないように頑張らなきゃね?』
まあ、案外リエーフはできる子なので心配はしてないけれどね。
「卒業したらここに本物、付けてもらう予定なので…」
リエーフは私の左手を取ると薬指に優しくキスをする。
「卒業まで待っててくださいね?」
もちろん。
『ちゃんと待ってる。』
そのまま、私達は見つめ合い、唇を触れ合わせ…
ぐううううううう。
毎度おなじみと化したリエーフのお腹の音。
キス直前。
いい雰囲気が台無しになり、えへへっと笑ったリエーフに向かい、私はご飯にしようと告げた。