第49章 さくら、ひらひら。
わいわい、ざわざわ。
式が終わり、みんな教室に戻ってきた。
席に着きながらもみんなは周りと話をしていてなかなか静かにならない。
「静かにしないと証書やらねーぞー。」
その一言で一気にしんとなる教室。
教室の後ろや廊下でそれを見ていた保護者の方から失笑が漏れた。
「じゃあ、出席番号順に取りに来い。1番、安部。」
次々に名前を呼ばれていく。
クロが呼ばれ
何人かが呼ばれると…
次は私。
「じゃあ次…椎名と行きたいところだけど、お前最後な。」
『……は?』
私最後⁈
『なんで⁈なんでよマサちゃん‼︎今呼んでよ!』
立ち上がり、そうマサちゃんに言うとマサちゃんはニヤリと笑う。
「おとなしく待ってろって。そのうち来るから。」
そのうち来るから…って、ものすごく嫌な予感しかしない。
「とりあえず椎名飛ばして次、宍倉。」
本当に私が最後になったらしい…
私は諦めて自分の席に座る。
早く呼ばれたいんだけどな…
そう思えば思うほどラストまでが長い。
そしてやっくんが呼ばれたすぐ後、それは突然起こった。