第47章 またまた!大波乱!
『何してるのよ…ママ。』
部屋にいたのは私の母親と、知らない男性。
ちなみにベッドにイン。
母はけだるそうに私の方を向くと眠そうな声でしゃべる。
「卒業式に着るスーツ取りに来たのよ。ベージュなんて地味な色この家にしかないもの。」
『スーツ取りに来るならスーツだけ取りに来てよ。』
髪の色と目元以外は瓜二つ。
明るい茶色の髪に勝気なつり目。
それが私の母親の容姿。
『スーツ見つかったらさっさと帰ればいいじゃない。』
「じゃあそうしようかしら。」
そう言って廊下に出ようとする母。
行為後なのか、きわどい下着しか身につけていない。
あ。
と思った時にはもう遅かった。
私が母を呼び止める声と、母が玄関にいるリエーフを見つけたのはほぼ同時。
「かわい子ちゃん…みつけた…」
『ちょっ!ママっ!』
母を捕まえようと伸ばした手はぎりぎりで届かない。
『リエーフ、逃げて‼︎』
「え!何?どういうこと⁈」
「何?珍獣みたいな言い方して…」
いつのまにか母は状況が飲み込めないリエーフに色仕掛けをしている。
「名前、リエーフっていうの?年は?国籍は?私のペットにならない?」
「え?ちょっ⁈なんすか?」
ぺたり、とリエーフに身体を密着させる母。
子供1人産んだとは思えぬプロポーションで母はリエーフに迫った。