第5章 初!合宿。
お風呂の中でも散々いじられ揉まれ、HP0どころかマイナスになりながらお風呂を上がると、丁度お風呂を上がったらしいリエーフとほかの学校のメンバーがいた。
『リエーフ、お風呂終わったの?』
「あ…美優さん…」
振り向いたリエーフの顔は真っ赤だ。
『リエーフどうしたの、顔真っ赤だけどのぼせちゃった?』
「う…あ…えっと…」
おかしい。リエーフが挙動不振だ。周りの、多分リエーフと一緒にお風呂に入っていた人たちも心なしか顔が赤く、私の方を見ようとしない。
『クロ?これはどういうこと?』
髪がぺしゃんこだから一瞬わかんなかったけど、少し離れたところに気配をなんとか消そうとしていたクロを見つける。
先に帰ろうとしているクロに話しかけると、クロは挙動不審…というか目を合わせようとしない。
『明日合宿の後ご飯作らないから…』
最終手段とばかりに脅しをかければ、クロは困った顔をしながら降参するように両手を挙げ重い口を開いた。
「……不可抗力、偶然、聞く気は無かった。」
『だから何…』
「ここの風呂の脱衣所…壁薄いんだわ…」
『だから…なに…』
私はさっき脱衣所や風呂であったことを思い出す。
もしかして…
『さっきの…聞いてた…?』
みんな”さっきの”の言葉に反応し、真っ赤にした顔をさらに背けている。黙っているということは肯定ってこと⁈
ここのメンバー全員私のブラのカップのサイズがバレてるってことか。
『なんか…すいません…』
「なんで美優さんが謝るんですか!」
『いや…私なんかの胸のサイズ知ってもつまんないって…』
「そんなことないっすよ!Gカップなんて男のロマンっすよ⁉︎」
ぐっと拳を握りいい顔をするリエーフの頭をクロが引っ叩く。
「リエーフ、それセクハラな?」
私達がそんな話をしていると梟谷のダウナー系男子が申し訳なさそうに私に話しかけてくる。
「多分うちのマネージャーですよね…すいませんでした…」
『赤葦くん…だっけ?こっちこそ…ごめん…』
なぜかその場にいた男子とわたしで謝り合戦に突入。
他校の男子との初会話がバストサイズを聞いたが故の謝り合戦って…
なんだこの状況。