第45章 ばれんたいんでぃ
『…で、その買い物袋はなに?』
そう問いかければはひふと千景は苦笑い。
「いや…このレシピ、教えて欲しくて…」
そう言い、ふみかが見せてきたレシピは紅茶のシフォンケーキで…
『べつにいいよー?じゃあキッチンに移動しようか。』
私が立ち上がると荷物を持ちながら4人は後ろをついてくる。
『…でさ、誰に渡すの?彼氏?』
「そう。チョコレート嫌いなんだって。だから何かないかなーって思ってさー。」
そう言うのはふみか。
「私は卒業前に告白したいなって…」
言いながら顔を赤らめるはづき。
「いいなー。私なんか渡す相手弟なんだけど!」
はぁとため息をつきながらひとみ。
『…で千景は?』
そろそろ1人に絞ったら?なんて言ったら急に顔を真っ赤に染める。
…?
なんだ?この反応。
『気になる人でもできたの?』
「…………………………っあかっあし…」
まじか。
まじか。
「文化祭の時ID交換して、たまーに試合観に行ったり、会うようになって…」
おー!
「今回作って渡して、告白…してみる。」
『結果…教えてね?』
そんな女子トークを繰り広げながら私達は作業を開始した。