第45章 ばれんたいんでぃ
そして2月11日。
午前中はバレー部のみんなにお昼ご飯と早めのバレンタインってことで作ってきていたフォンダンショコラを温めて渡した。
山本なんて泣いて喜んで家宝にするとか言い出したから無理やり口の中に押し込んだ。
片付けをしていると、少しずつ集まってくるメンバー達。
集合時間である午後1時前には集合完了するという徹底ぶり。
『それじゃあ始めましょうか!
材料費500円は先に回収しちゃうねー。』
そう言うと巾着を持った千景がみんなの席を回り始めた。
『作るものはメッセージアプリで伝えてた通り、マフィン、クッキー、タルト!
ラッピングして渡すもよし!
自分で食べてもよし!
ってことでやるぞー!』
「おー。気をつけてうまいもん作れよー。」
今回、現場監督としていてくれるらしいマサちゃんがやる気なさそーに私達に声をかけてくる。
『彼女いなくてかわいそうなマサちゃんにも義理チョコ作るぞー。』
「うるせー。」
『あ、そうだ。今回買い物に行くのにマサちゃんに車出してもらいましたー!お礼言ってねー。』
「「「「あざーっす!」」」」
みんなはマサちゃんに挨拶すると、各自手洗いうがいを始めた。
その間、私は全員に渡るように印刷をした今回のレシピを配る。
そして、大量の材料を先生が使う机に置くと、各々数人ずつに分かれ、作業に散っていった。