第43章 寝坊と、コーヒーと、それから。
『意地悪っ…』
「俺は美優さんのこと気持ちよくさせたいだけっす。」
よいしょと声を出しながら体制を変えるとリエーフは私の腰をぐっと掴み、自らの腰を動かし始めた。
『ひっ…やっ!…りえっ…おくっ!』
「美優さんが始めたんですからね?俺がイくまで頑張ってくださいよっ!」
『やっ!やらっ!おくっ…へんっなのっ!』
「変じゃないでしょ?美優さん。」
何度も奥を突かれ、私の身体はあっけなく限界を迎えた。
それと同時に薄い膜越しの暖かな感触。
くたりとリエーフの胸に身体を預けるとリエーフは私の頭を撫でる。
『りえーふの…ばか…』
「なんでですか⁈」
しゅんとした顔で私の顔を覗き込むリエーフの両頬をぎゅっと押しつぶす。
『リエーフのこと気持ちよくさせたかったのに…』
そう言うとリエーフは、ふはっと噴き出すようにして笑う。
「俺、美優さんとするだけで毎回気持ちいいっすよ?いつでも美優さんとすると気持ちいい。」
『でも…』
「もー!」
ぎゅっとリエーフに抱きしめられ、視界がくるりと回る。
気づけば背中にシーツの感触。
そして目の前にはリエーフ。
「俺、もう美優さんじゃないと気持ちよくないの。
美優さん以外でイけない。」
『じゃあ今度、リベンジね?もっとリエーフのこと気持ちよくさせるから。』
そう、私が言うとリエーフは笑いながら「お手柔らかに」と私に言った。