第42章 ねんまつねんし。〜初詣とその後。〜
一通り準備ができた私はみんなで東京駅に向かう。
新幹線乗り場に行こうとする私にため息をついた蛍。
「こっち…」
と、腕を引かれついてきたのが待ち合わせの鈴の前。
『あれ…?なんで?』
そう、不思議そうな顔をすると蛍ははあとため息をついた。
「朝、聞いてなかったんですね?新幹線の切符を、兄がまとめて持ってるんです。」
だから、待ち合わせで有名なここなのか。
周りには様々なお店が立ち並んでいる。
うずうずうずうず…
「…見に行きたいのか?」
『うん!』
さすがクロ、わかってる!
お昼は駅の構内で食べるつもりでゆっくり出てきたから、新幹線までは余裕がある。
「じゃあうまいもん見つけにいこーぜー!」
私達は、木兎の掛け声に背中を押されるようにしてお土産屋さんが並ぶ通りを歩き始めた。