第42章 ねんまつねんし。〜初詣とその後。〜

『さて、と。今日の夕飯はお鍋にします！』

私だって楽したい！
ってことで汁は市販のパックのもの。

味は人気の高かった…っていうか木兎に猛プッシュされた豚骨醤油味。

あとは私が猛プッシュしたごま豆乳鍋。

2種類の汁に合うような食材をスーパーで買い込んできた私達。

土鍋とホットプレートの鍋用のパーツを使い、一気に調理しようという魂胆。

野菜やお肉をザクザク切って、鍋に入れて火にかけて放っておけば美味しい美味しいお鍋の出来上がり。

『ってかさ、なんでこんなにお肉類多いの？』

出来上がって気づいたんだけど、鶏肉、豚バラ、肉団子、ウインナーまで入ってる。
「いーじゃん！美味いし。」

「野菜ってまだあるんですよね…？」

『あるよー。切ってスタンバイさせてある。』

鍋はくつくつといい感じに煮えている。


みんな…いや、木兎とリエーフが待ちきれないとばかりに体を前のめりにしている。

『熱いから気をつけるんだよー？じゃあ、いただきます。』

そう声をかけるとみんなはあいさつもそこそこに自分の器にそれぞれの鍋から具材をよそい始めた。


木兎は豚骨醤油から、肉・肉・肉。

リエーフは、最初はごま豆乳鍋から。野菜、肉。バランスいいねー。

赤葦は豚骨醤油。野菜ばっかりをどんどん器に入れている。

クロは豚骨醤油の野菜と魚介、鱈をひたすら取っている…って…

『クロ！鱈はあんまり入れてないんだから取り過ぎないの！』

ったく…

蛍は、ごま豆乳鍋からキャベツ、ウインナー、そしてマロニーをたっぷり。
蛍はマロニー初体験らしい。
さっき味見させた時に初めて食べてはまっちゃったみたい。

私も、みんなが取り分けたのを見計らって豆乳鍋から様々な具材を取り、食べ始めた。