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あいつはねこまのわんこ系少年【HQ】

第42章 ねんまつねんし。〜初詣とその後。〜



「ただいまー。」

「はらへったー!」

『木兎はそればっかりだね?すぐに準備するから待っててね?』

みんなをリビングに向かわせると、私は準備していた料理の仕上げに入った。





『よし。これでOK。』

準備完了。
コンロの火を止めて、リビングに向かうと後は料理を運んでくるだけの状態。


『みんなありがとうね?お手伝い…リエーフと蛍…かな?一緒に来て?』

2人は返事をすると私と一緒にキッチンへ移動する。

『じゃあ蛍、コレ、持って行って?』

そう言って渡したのは黒塗りの重箱。

「これ、もしかして…」

『はい!きびきび歩く!リエーフはこっちね?』

蛍をさっさとリビングに戻すとリエーフには汁物の鍋をお願いする。
私は汁椀、お箸などをお盆に乗せるとリビングに向かう。


リビングではみんなが重箱を興味津々に見つめている。

『お雑煮もあるよ?お餅何個?』

汁椀を持ちみんなに問うと、1個、2個、3個、4個、挙句の果てには6個とかいう奴がいるからびっくり。
お徳用買っておいてよかった。
私は、お餅を水に入れレンチンするとみんなのお椀に言われた個数をセットし汁を注いだ。

ちなみにうちのお雑煮は人参、ごぼう、鶏肉。
醤油ベースの優しい味。
芋煮を教えてくれた家政婦さんのおうちの味、らしい。

さすがにちょっと見た目が寂しいから今回は三つ葉とかまぼこも入れた。
しっかり出汁から取った私なりに上出来の品。

さて、みんなは満足してくれるかな?

「なあなあ、みゆ、これ開けていいか?」

よだれを垂らさんばかりに口元が緩んだ木兎。

『少し待ちなさいよ…』

そう言いながらお雑煮を配り、蓋つきの小鉢を渡す。

「これって茶碗蒸しですか?」

『そうだよ?うちは茶碗蒸しが出るんだ。』

机の上にどんどん増えていく食べ物たちにみんなは驚きっぱなし。

「これ、作るのにどれだけかかった?」

『今回は既製品も入ってるよ?おととい…からかな?
蓋あけるよ?』

重箱の蓋を開ければ黒豆やかまぼこ、数の子、伊達巻、栗きんとん。

色とりどりの料理にみんなは口をあんぐり開け食い入るように見つめる。

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