第38章 しあいのあと。
「「「お邪魔しました‼︎‼︎」」」
『みんな気をつけて帰ってね?特にやっくん。』
「わかってるって。海が送ってくれるって。」
『海くんよろしくねー?』
ぱたん
扉が閉まる音と共に後ろから加わる熱。
程よい力で包み込まれる体。
『リエーフ?』
「やっと2人きり。」
耳元で笑う吐息がくすぐったい。
『ほら、戻ろ?』
Tシャツの裾を引き促すがリエーフは動かない。
『?リエーフ?』
「離したくないなぁって。」
いつにも増して甘えたモードのリエーフ。
『じゃあ…』
肩に回された腕を取り、自分の腕を絡める。
『これじゃ…だめ?』
下から覗くようにリエーフを見れば、リエーフはすねるように唇を尖らせる。
「まだぎゅーってしたいです。」
『さっきのゼリー、まだ残ってるよ?』
「あ、行きましょ?」
さっきとは打って変わってこの反応。
極端すぎて笑っちゃう。
『じゃあ準備するね?』
そういうと私とリエーフは玄関から離れた。