第37章 ネコとヘビ〜ねこま、ピンチをチャンスに〜
「「「あーっしたー!」」」
両チームの挨拶を聞いて私はよろりと立ち上がる。
ジャージの袖で目元をこすり前を見ればリエーフがアリサさんに向かって手を振り、アリサさんも手を振り返す。
コートの外では、やっくん、クロ、海くんが3人で抱き合う。
それを見て止まったはずの涙がまた溢れる。
嬉しくてしょうがない。
早くみんなに…
リエーフのところに行きたい。
『私、みんなのところに行ってきます!』
そういえばあかねちゃんもアリサさんも目に涙を浮かべながらもにこりと笑い、私を送り出してくれる。
私は急いで観客席から通じる階段を駆け降りた。