第36章 ネコとヘビ〜春高代表決定戦2試合目〜
「戸美ってどんなチームかわかる?」
アリサさんの質問にあかねちゃんはうーんと考えながら鞄を漁る。
「ここ何年かは対戦してないからなー。」
そう言いあかねちゃんが取り出したのは付箋がたくさんついたノート。
パラパラとめくりながら情報を探していく。
「黒尾君は戸美のキャプテンと昔からの知り合いで、会うと小競り合いが起きるっておにいちゃんが言ってた。」
お目当てのページを見つけたらしいあかねちゃんはそのページを目でたどりながら言葉に出していく。
「あかねリサーチでは、プレースタイルは現実。
音駒と同じく粘って粘って相手の自滅を誘うって感じかな?」
『そっかぁ…』
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試合が進むにつれ、気のせいかリエーフがイライラし出してるような気がする。
でも、見た感じそこまでイライラさせられるプレーはしていない…はず。
ボールタッチの時なんかも自分から触ったことを伝えたり…
さっき廊下で話をしたとき、そしてあかねちゃんのリサーチで話こんな優等生キャラじゃなかった気がするんだけど…
それに気のせいか、会場の空気が戸美寄りになってきてる気がする。
この空気に飲まれないといいんだけど…