第34章 春高代表決定戦、そのまえ。
朝、目覚ましの音で目がさめる。
顔を洗い、歯磨きをするとすぐにお弁当作りに取り掛かる。
おいなりさんは、ごまとみょうがを刻んだご飯を昨日のうちに甘めのタレに漬けておいたおあげにつめる。
おにぎりの具は梅干し、ツナマヨ、焼きたらこ、おかか、ごま塩の5つ。
昨日から寝かせておいた肉ダネを成形し、焼いてハンバーグに。
塩胡椒をふって小麦粉をまとわせバターと油で表面を焼いたタラのムニエル。
昨日作っておいたタルタルソースは別のタッパーに詰めている。
出し巻き卵はつつくとふるふるするくらいみずみずしい。
アスパラの肉巻きは人参も一緒に巻いて彩りよく。
ほうれん草は胡麻和え、おひたし、とうもろこしと一緒にソテーの3種類。
かぼちゃとサツマイモの煮物は昨日のうちに煮て味を染み込ませている。
他にもたくさんおかずを作ったけど割愛。
たくさんのご飯とおかずを重箱に詰めれば完成。
朝ごはんは食パンに出し巻きのあまりの卵をスクランブルエッグに。
後はカット野菜にドレッシングで簡単サラダ。
それらをしっかり食べ、着替える、
今日はみんなと同じ、真っ赤なジャージ。
髪の毛は気合いを入れてポニーテール。
鞄と重箱を入れた袋を持ち、家を出ようとする。
かちゃり
ドアを開ければ澄んだ青空。
11月の少し冷たい空気。
そしてリエーフ。
「お早うございます。」
『来てくれるんだったら声かけてくれたらいいのに…』
ちなみにリエーフ、アポ無しだ。
鍵をかけている間に重箱を入れた袋をリエーフが持つ。
「行きますよー?」
そう言って笑うリエーフ。
その顔を見て私もつられて笑顔になった。