第34章 春高代表決定戦、そのまえ。
訪れたのは、東京墨田区総合体育館。
春高、東京体育館都代表決定戦が行われる会場だ。
「うわぁ!すごいっすねー!」
そう言って走り出すリエーフ。
「ゴラァ!リエーフ!先に行くんじゃねえ‼︎」
朝からリエーフ相手にカミナリを落とすやっくん。
それを見てぶひゃひゃと笑うクロとにこやかに微笑む海くん。
芝山と犬岡は2人でリエーフを止めるために走り出したし、それを見ながら研磨はゲーム。
山本は福永に「もっと喋れ。」と声をかける。
そんないつもの音駒。
正面の階段をみんなで登る。
今日出場する学校の幟が階段横に立ち並ぶ姿は圧巻。
試合しない私が緊張してきた。
「じゃあ、荷物置いたらすぐアップするぞー。」
クロの掛け声で返事をするみんな。
その背中を見ながら私は祈る。
春高、このメンバーで必ず。と