第31章 たたかい。
「そんな、照れなくていいのに。」
私の顔を両手で包み、笑うリエーフ。
『さすがに下着見られれば恥ずかしいでしょ…』
「違いますよー!そっちじゃなくて…」
ちゅっ
唇にいつもの熱が触れる。
「俺、美優さん以外お嫁さんにする気ないですから。」
なに…これ…
リエーフから目が逸らせない。
瞬きすらもどかしい。
そんな初めての感覚。
『リエーフ…私でいいの?これからいっぱい出会いがあるよ?』
「前から言ってますが、美優さんじゃないと俺、もうダメなんです。だって、美優さん大好きですもん。」
昼間感じた胸のざわめき。あれは嫉妬だ。
リエーフが他の子と楽しそうに話すことに嫉妬してた。
最近は私の方がいっぱいリエーフを好きなんじゃないかって思ってた。
でも、リエーフからの好きはちゃんと私だけに向けられてて、私がうまく受信できていないだけだったみたい。
心のアンテナをしっかり立ててリエーフの『好き』をたくさん受信。
これで大丈夫。
よいしょと体を起こし、立ち上がると貴方の前に立つ。
『リエーフ?』
「ん?なんすか?」
不思議そうにこちらを見るリエーフの頬に手を添えると、私から唇を軽く押し付けた。
『大好き。』