第29章 Resulting in Punishment
「ん…」
薄く目を開けると、周りには柔らかな光が差し込んでいる。
体がだるい…
起き上がろうとすると…動けない。
原因を確かめれば、リエーフの腕が私の背中に回っている。すぐに腕の中から抜け出すことを諦めうつ伏せになると上半身だけを起こしリエーフの寝顔を見つめる。
幸せそうに寝てるなぁ…
昨日散々にいじめ倒されたことを思い出し、ちょっとだけにくたらしくなった私は高い鼻の先を指でぐりぐり押してみた。
寝顔までイケメンとかずるい…
昨日の恨み!とばかりにちょっと強めにぐりぐりぐりぐり…
「ん…みゆ…さん」
眉間に皺がより名前を呼ばれる。やりすぎたか、と思えば眉間の皺はゆっくりと解けて再び寝息が溢れる。
寝言でも私の名前呼んでくれるんだね…
朝から嬉しくなった私は、リエーフの腕からなんとか抜け出すとワンピースと下着を持ち、お風呂に向かった。ベトベトの体をシャワーで洗い流し、服を身につける。
『よし。』
少し気合いを入れると私はご飯を作るためにキッチンに向かったのだった。