第28章 音駒高校文化祭2日目!
いつもより早めに教室に入ると慌ただしくショートホームルームが始まった。出席確認と売り上げ目標確認。
その後に男子を更衣室に追い出し着替え。私はメイド服に身を包んだ。
『ねえ、千景…メイクお願いしていい?』
メイクボックスを持つ千景に声をかけると千景は私の顔を見る。私の顔をまじまじと見た千景は苦笑して私の鼻を突いた。
「なんつー顔よ。とりあえず今やってるメイク落とす。少しはまともな顔にしてあげるから。」
私はメイク落としのシートを取り出しメイクを拭き取った。化粧水と乳液を顔に叩き込むと私は千景の前に椅子を持って行って座ると、下地やコンシーラー、ファンデーションを叩き込まれる。
「ここ数日の平均睡眠時間。」
『今日が2…昨日4…』
「ばっかじゃないの?その前もちょくちょく無理してるでしょ…試作品作ったり、バレー部顔だしたり。」
『まあ…でも大丈夫』
「じゃないから言ってんの。」
千景は私の鼻をぐりぐりと押し潰す。
「心配してんの。無理しすぎなのよ。美優は動けなくなってから無理してたんだなって気づくから…はいできたっ!」
『うにゃっ‼︎』
私の背中を勢いよく叩く千景。むっちゃ変な声でたじゃん!
「やるんだったら、気合い入れてがんばんなよ?」
私にウインクする千景は最高に格好良くて可愛かった。
『ありがとう。千景。』