第27章 音駒高校文化祭1日目!
ふわりと香る濃厚なチョコレートの香り。
『よし、完成!あとは、冷蔵庫で冷やすとしっとりするから…』
みんなは出来上がったガトーショコラを見つめている。
軽食を食べ終わったあと、私はクラスの女子みんなと明日提供するガトーショコラを作成した。ガトーショコラは全部で16ホール。
『…ねえ、1ホール食べちゃう?』
集まっていた女子のみんなは目を見合わせにまりと笑うと、1人は準備室に包丁とまな板を取りに行った。底が取れる型を下からそっと押して外すと綺麗な円形のガトーショコラがお目見えする。持ってきてもらった包丁で人数分を必死に切り分けみんなに分け与える。
『じゃあ…?』
「「「いただきまーす!」」」
薄く切り分けたガトーショコラはすぐにみんなの口の中に消えていった。チョコレートが口いっぱいにひろがる。舌触りも滑らかで堪らない。
嗚呼、幸せ…
みんなも同じことを考えているみたいで口元がゆるみまくっている。
みんなが食べ終わると今食べたガトーショコラの証拠隠滅をし、クッキーの袋の数を数えると時間もそこそこ遅いので、今日は解散になった。