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あいつはねこまのわんこ系少年【HQ】

第27章 音駒高校文化祭1日目!



自分の分が食べ終わった私は、みんなが食べている姿を見ながら椅子に座りぼーっとしていた。後ろからわしゃわしゃと頭を撫でられ、驚きで我に帰る。

『え⁈ちょ⁈何⁈』
「やっぱうまいな。だし巻きも唐揚げも。」

後ろ振り向くと、片手にお皿を持ちもう片手を私の頭に乗せたマサちゃん。

『マサちゃん好みの味?』
「ああ。この味どんぴしゃのメシ作ってくれる嫁来ねえかな。」
『何それ…っていうかマサちゃん、ご飯ちゃんと食べてるの?最近顔色悪いし、目の下にクマ。忙しいからってご飯食べないと体調崩すよ?』

マサちゃんは私の隣にしゃがみ、はぁと息を吐く。

「よく見てんなー、お前。メシは食ってるよ。時間に追われてコンビニ飯で済ませてんのと寝不足なだけだ。」

私はそっとマサちゃんの頭に手を置く。

『センセ、お疲れ様。バレー部にご飯作る時、センセーにもおすそ分けするよ?たまにはちゃんとしたご飯食べてしっかり寝ないと…』

マサちゃんは私に頭に手を置かれたまま、私の方を向く。

「椎名…ありがとな。」

いつもは見上げてる歳上の男性の顔が、自分を下から見つめてくる。それにいつもは見せない弱った顔をみせられ、頬が熱くなってしまったから私は慌ててそっぽを向いた。

『ちゃんと、マサちゃんが休めるように、一発で専門合格してくるから!』
「1番はそれだよなー。まあ、お前ならやれんだろ。」

よっこいしょと掛け声をかけて立ち上がるマサちゃん。

「うまかった。ごちそーさん。」

マサちゃんは私にお皿を渡すと、準備再開の号令をかける。その掛け声で、男子は教室に移動、女子はクッキーの袋詰めを始めるために準備を始めたのだった。
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