第2章 これはデートじゃない。買い出しだ。
私たちはまず、スポーツショップに向かった。
先にクロに頼まれたものを一通りカゴに入れると次はリエーフのシューズ選び。
種類があるのでうんうん唸りながら悩んでる。
へえ…いろんな色があるんだ…
バレーシューズって白地に赤とか緑ってイメージしかなかったから、様々な色があってちょっとびっくり。
いろいろ見ていたら、黒地に白のライン、そして赤のロゴが入っているシューズが目に入り手を伸ばす。
『これかっこいい…』
「どれっすか‼︎」
私が呟いた途端リエーフが私の元に走ってくる。
リエーフは私の持っていたシューズを受け取ると店員さんを捕まえサイズがあるかを聞き始めた。
『ちょっとリエーフ?これでいいの?』
自分の好みとかあったんじゃ…なんて思っていると、リエーフは私を見て笑って言う。
「俺、美優さんが選んでくれたの履きたい。これだったら練習も試合も頑張れる‼︎」
そう笑うリエーフに私は含むように笑う。
『これ買ったからには練習頑張らなきゃね。特にレシーブ。やっくんに聞いたよー?レシーブ練、逃げてるんだって?』
「だって夜久さん怖いんすもん…」
『レギュラーの道は遠いねー。』
くすくすと笑うと、リエーフは自信に満ちた顔で答える。
「そんなことないです!俺すぐにレギュラーになりますよ!そんで、すぐにエースになってみせます!」
『すごい自信…頑張ってね?』
「そんで、美優さんを彼女にするんです!」
そう自信満々に言うリエーフに私は淡々と答える。
『私、考えるって言っただけで彼女になるなんて一言も言ってないからね?』
「えー。」
そんな話をしていると店員さんが先ほどのシューズのサイズ違いを持ってきてくれた。合うサイズが見つかったようでそのシューズをそのままご購入。リエーフは購入した靴を鞄の中に放り込み、部活用の買い物のレジ袋を腕にかけると、リエーフは私の手を握り歩き出す。
「次はどこに行きますか?」
『次はドラッグストアかなぁ?まだ買えてないものもあるし。』
ドラッグストアがある階を確認していれば、リエーフは私の顔を覗き込んでにかり、笑った。
「じゃあいきましょー!」