第26章 文化祭、問題発生⁈
後日、私とリエーフ、そして例の3人はマサちゃんに空き教室に呼び出された。
「ってことだ。証拠も揃ってる。お前ら…なんか言うことは…」
「「「………」」」
「…椎名。」
私はこくりと頷くと、彼女たちの前に立つ。
『何か言うことないの?』
そう私が言うと、1人が悔しそうに叫ぶ。
「あれのせいであたしら準備からはぶられて…悔しかったんだよっ!最後の文化祭なのに!」
『だからってやっていいことと悪いことがある。わかるよね。』
3人は息を詰まらせ、暗い顔で俯く。
それを見ながら私は、3人に頭を下げた。
『私もやりすぎた。ごめんなさい。』
そしてリエーフに持たせていた小さな袋の中から3つのマフィンを取り出し3人に差し出す。
『やりすぎたお詫びに作ってきたの。食べて?』
3人はぽかんとした顔で私とマフィンを交互に見る。
「……は?何言ってんの?アンタ。アンタあたしらにジャージ台無しにされてんだよ?」
「あんた、馬鹿なの?」
散々な言われように私は苦笑しながら話をする。
『事の発端は私がケンカ吹っかけたからだし…それに"こんなこと"で推薦消されたくないでしょ?』
3人は苦虫を噛み潰したような顔をする。
『あ、ジャージは弁償してもらうよ?それ以外は別にいいや。そうそう、マフィン食べてよ!最新作なんだから。うまくマーブル模様付いたの!』
ぐいぐいとマフィンを押し付けると3人はおずおずと手を伸ばし、受け取る。
「美優さん、俺も食べたい!」
『リエーフもどうぞ。あ、マサちゃんにもあるよー。』
2人にも渡すと、リエーフはさっさとマフィンを口に頬張る。
「んまーい!やっぱり美優さんの作るものは最高!」
「ほら、お前らも食えよ。ん、んまい。」
3人は戸惑った顔をして、なかなかマフィンを食べようとしない。