第25章 音駒高校文化祭準備編!
作った作った。
パウンドケーキが、プレーンを焼き型6つ分、キャラメル、抹茶、小豆、ココアを焼き型4つ分。
クッキーは多分100枚くらい。途中から数えるのを止めた。
キッチンに並べて冷ましているとリエーフがキッチンに入ってくる。
「いい匂いしたんで来てみました。これ、量すごいっすねー。」
『明日学校に持って行くんだ。1つ食べてみる?』
「いいんすか⁈」
『そのために余分に作ったんだから。切るから待ってて?』
私が包丁でパウンドケーキを切っていると食器棚からリエーフがお皿とフォークを取り出した。
『リエーフ、もう食器の場所とか完璧だね?』
受け取ったお皿にパウンドケーキを乗せながら話す。
「だって家に来るようになって1ヶ月ですよ?さすがに覚えますよ。」
リエーフにお皿を渡した後、この前作ったデザートにのせた生クリームが残っていたことを思い出し冷蔵庫を開ける。生クリームのチューブを取り出し、パウンドケーキに絞ると一気におしゃれ度が増した。
「こっちの方がおしゃれじゃないですか!」
『でも予算かかるしなぁ…相談しなきゃ。』
一応明日相談の時にみんなに見せるために写真を数枚撮り画面を確認すると、盛り付けたパウンドケーキが可愛らしく写っている。
『よし、食べよっか?』
スマホをポケットに戻し横を見るともうパウンドケーキを口に頬張っているリエーフ。
「美味しそうでつい…」
まあ、幸せそうに食べてるからいいか。
『じゃあ、改めて?』
「『頂きます!』」