第25章 音駒高校文化祭準備編!
美優さんプッツンきました!イライラ最高点到達!
『クロ、私お話に行ってくるね?』
席から立ち上がる私の表情にクロが怯む。
「おい、美優…」
『大丈夫。話するだけ。』
そう言い、私はギャルが座っている席に向かった。
「なんですかー?チビ女。」
「男子について来てもらわなくていいんですかぁ?」
『別にいいよ?私が調理部門引き受けても。』
ギャル相手ににこりと笑う。
『その代わり、お願いがあるの。』
『私が作るもの、食べて欲しくないの。』
『地味でチビが移っちゃうと悪いから、私の作る料理。』
口元には笑みを
眼には軽蔑を
『あんたらに食べさせたくないんだよね。あんたらに作るくらいなら豚の餌にでもするわ。』
『ってことで、よろしく。』
にこりと笑うと私はそのまま席に戻った。
「おー、美優のぷっつんひっさびさー。」
「だなー。つかあいつら文化祭ブッチ決定じゃね?美優、文化祭前試作品作りまくるから教室いたら嫌でも食いたくなるだろうし。」
「そーね。」
私は自分の席から筆記用具とノートを一冊持つと教壇の前に立つ。
『ってことで私、今年調理部門とフロア兼任になりました。去年までは作り立てを提供してたけど今年はそれができないので、保存効くものを作り置きして冷蔵庫に入れておいてって形になっちゃうけど大丈夫ですか?』
「べつにいいんじゃね?どうせ美優ならうまいもん作ってくれるだろうし。」
「そうそう。この際だから美優に食べたいもの作ってもらおーよ。」
ひとしきりワイワイすると、とりあえず当日にカフェで提供するものをみんなで吟味し始めた。