第25章 音駒高校文化祭準備編!
3人で話をしていると急に私の名前が呼ばれる。調理部門をしきっているギャル集団の1人。名前…なんだっけ?
「確か椎名さんって調理部じゃなかったっけー?部員1人のー。」
「まじでー?1人で部活とかちょーさみしー。」
「しーなさんさー、調理、手伝ってくんねー?」
ぎゃははと品の悪い笑い声。さて、どうしたもんか。
とりあえず愛想笑いでもするか…
『ごめんね?私、今回はフロア担当だから…』
「ちょちょーいとなんか作ってくれたらいいんだってー。」
苛立つ気持ちを抑えて声をかけようとすると、クロが席を立った。
「お前らちょちょーいとって言ってっけどさー、材料とか作る手間とか考えてんのか?」
ギャルに正論をぶつけるクロ。それが引き金になったのかギャルたちは途端に機嫌が悪くなった。
「は?黒尾と話してんじゃねーしあたしら。つか何なの。あたしら椎名さんにお願いしてるんだってーの。カンケーない奴は出てくんなよ。」
「関係ねー奴が首突っ込みたくなるくらい話の筋が通ってねーってことだよ。美優に全部押し付けて自分たちはなんもしねぇ気なんだろ?どうせ。」
「は?ばっかじゃねーの?根拠もねーこと言ってんじゃねえよ。」
『クロ、やめて。』
ギャル達に突っかかっていきそうになっているクロを止める。
『私に来たお願いなんだからちゃんと私が話つけるよ。』
クロににこりと笑って答えると、ギャルの1人からとんでもない言葉が投げつけられた。
「バレー部と1年のハーフに好かれてるからって余裕ぶっていい気してんじゃねーぞ。低身長地味子。」