第24章 green with envy
片方の手を離しぐっと体を伸ばすとリエーフの顔に触れる。
ぴくっと怯えるかのように体を跳ねさせたリエーフは戸惑いながら私を見る。
「美優…さん」
震える唇に自分の唇を重ねる。
不安げに下がる眉
泣きそうな目元
緊張で硬くなった頬
全てにそっと唇を落とすと私はリエーフの肩に頭を乗せる。
『怖かった…リエーフが別の人みたいだった。』
「ごめん…なさい…」
さっきのリエーフが百獣の王だとすれば、今のリエーフは叱られたあとの小型犬。
『だから…』
体に巻きつけたシーツを取り払いリエーフの胸にそっと体を寄せる。
『優しく……シて?』