第21章 まだまだ夏休みは終わらない!〜第3体育館組、集合〜
「あ、僕ですね。」
ぽん、で出たのはグー、チョキ、チョキ。グーを出した人と目が合うとため息を吐きながら頭を下げた。
『よろしく…お願いします。蛍さん…』
「俺達先入ってもいいか?」
『どうぞ…』
黒尾さんはニヤニヤ、赤葦は不服そうに私達を置いて先にお化け屋敷に入っていった。
私、怖いもの全般苦手なんだよね…テレビの怖い話とか心霊現象系は完全アウト。勢いでOKしたけど…入りたくない…
「そろそろ入りますよ?」
時間が来たようで蛍に促される。
『…うん』
「怖いんですか?」
『怖くなんて…ない』
強がったっていいことなんてなにもないのはわかってるけど…わかってるけどさ…
「じゃあいきますよ。」
私は先に進む蛍の背中を追いかけた。