第21章 まだまだ夏休みは終わらない!〜第3体育館組、集合〜
「なんで止めてくれないんですか…目立って恥ずかしい…」
電車が来るまでの空き時間、先ほど買ったおにぎりにかぶりつきながら蛍が呟く。
「いーじゃん。探す手間省けて。」
リエーフは、チーズケーキを頬張りながら蛍に抗議をする。あーチーズケーキ美味しい。おにぎりを食べた蛍は、チーズケーキに手を伸ばす。
『池袋組には遅れるかもって伝えてるからとりあえず食べて?』
蛍はこくりと首を振ると、チーズケーキを食べる手を少しだけ早めた。私も喋ってる場合じゃない。早く食べなきゃ。なんて思ってたら一足早く食べ終えたリエーフが物足りない顔をして私を見ている。
『朝、食パン2枚におかず食べてなかったっけ?』
私は手にしていたチーズケーキを半分に分けリエーフに渡す。
「甘いものは別腹っすよ!」
まぁ、リエーフ幸せそうだしいっかぁ…
なんて思いながら顔を上げると私の口の端をくすぐる蛍の指。
「口の端についてますよ。」
ついていたであろうチーズケーキを指でぬぐい取り、そのままペロリと口に含む。そしてにやりと笑うと、ゴチソウサマデシタと呟く蛍。赤面する私に、ずるいー!と叫ぶリエーフ。
騒がしい高身長イケメン2人に挟まれる私…いたたまれない…