第19章 夜ってこんなに長かったっけ?
『電気…消して…いい?』
ベッドに移動した私達。煌々と輝く蛍光灯は私には眩しすぎて思わず聞いた。リエーフから了承を取ると枕元に手を伸ばし蛍光灯のリモコンで明かりを消した。外からの明かりで家の中はそこまで暗くないのが、余計に羞恥心を煽る。
「力抜いててください。」
がちがちになった私の身体。そっと頭を撫でてくれる。
「そこまで緊張されると緊張移っちゃいますよ。」
瞑っていた眼を恐る恐る開くと、ふわりと笑うリエーフが視界に入る。
「美優さん」
リエーフは私の耳を胸元に押し付ける。
とくとくと、速いペースで鳴る鼓動。
『リエーフも…?』
「してますよ?緊張。」
そうだよね…緊張しないわけないよね。
少しだけ安心した私は身体を起こし、膝立ちになるとベッドに座ったリエーフを抱きしめた。
ちょうどリエーフの顔が胸に埋もれるらしく戸惑った声を上げるが、知らない。
そのまま、耳元に唇を近づけると私はぽそり、つぶやいた。
『優しく…してね?』