第18章 家に着くまでが合宿です。
結局、スーパーに着くまでに食べたいものが決まらなかったリエーフ。連想ゲームのように食べたいものを導き出していく。
『じゃあ、ご飯、麺、パンだったら?』
「麺!でも合宿でラーメンとか食ってたしなぁ。」
『じゃあパスタ?それかご飯も炊かなきゃだから炊き込み御飯におかずとかも…』
「あ!炊き込みごはん好きっす!」
買い物籠をリエーフに持たせ、野菜を見る。美味しそうなトマトを見てレシピを頭で思い浮かべた。あ、あれやってみたかったんだよね。でも、リエーフが嫌いだったらな、と考える。
『リエーフ嫌いなものは?』
「特にないっす!だって美優さんの作るもの、なんでもうまいっすもん。」
じゃあ、炊き込み御飯はきまり。あとのおかず…
たしか、鶏胸肉冷凍してるから…
『メインはお肉…』
安い野菜を見ながら籠に入れる。その流れで鮮魚、生肉コーナーを覗き、安い食材をどんどん籠に入れた。
あと…デザートも食べたいな…今日も暑いし冷たいのがいいなぁ。
豆乳のパックと生クリームを籠に入れるとリエーフが少しだけ苦い顔。
やっぱり重いよね…
まぁ、冷蔵庫空っぽだからしょうがない。
『リエーフ大丈夫そう?頑張ったら美味しいご飯とデザートが待ってる。』
「う…はいっ!」
カートを使うこともできたけれど、リエーフは頑なに籠を持つ。
流石に籠持ってもらってるのにお礼もないのはなぁ…
『じゃあお会計行こうか?』
レジにリエーフを促しながら私はこっそり、籠にあるものを入れた。
いやー買った買った。買い物袋3つ分。
重たい方を持つって聞かないリエーフに重たい袋をお願いし、帰り道を歩く。
繋がれない手が少しだけ寂しい。