第18章 家に着くまでが合宿です。
「「「おつかれっしたー!」」」
ミーティングは滞りなく終わり、みんなは帰路につく。
私の隣には、行きと同じように自分の分と私の荷物を抱えたリエーフがいる。
『荷物なら自分で持つよ?』
「いーんです。送りますから。」
そう言い、私の荷物を持って先を進むリエーフ。
『合宿で疲れてるでしょ?大丈夫…』
「俺、男っすよ?このくらいへーきです。じゃあ行きましょー!」
空いた手を私と繋ぎ歩き始めるリエーフ。数メートル歩くと「あ。」と何かに気づいたかのようにピタッと止まった。
『どうしたの?リエーフ?』
もしや…手汗か?手汗が気になるのか⁉︎
なんて考えてたら、手が離された。
と思ったら指を絡ませ、手を繋がれる。
「こっちの方がカレカノっぽくていーっすね。」
にこりと笑うリエーフの顔が見れない。絡ませた指がリエーフとの距離をいつもより近くさせる。
っていうかこのつなぎ方…結構恥ずかしい。
いつもは触れない指の間にリエーフの骨ばった指が触れてて…ちょっと、いやかなりえっちだ。
世間一般のカップルよくこんな繋ぎ方できるな。
結局駅までの道のりも、電車に乗ってる間も、電車を降りてからもずっと手は繋がれたままだった。