第16章 合宿 Last Night
side月島
「戦線布告…ってやつ?しておこうかなって思って。」
無邪気にじゃれ合う灰羽と美優さんを見た僕はいてもたってもいられなかった。
ちょっかい出さずにはいられなくて…
だから、2人が寝そべる上に乗ってやった。
右手は灰羽の顔の横にもう片方の手は美優さんの喉元に這わせ、くすぐる。
『何言ってんの…蛍、止めて。』
そんなに真っ赤な顔で言われても説得力ないよ…美優さん。
その頬の火照りは屈辱の赤
それとも…
興奮の…朱…?
まあ、今はどちらでもいい。
僕は首を傾け、先輩達に見えない角度で美優さんの耳に舌を這わせる。そして、目の前の翠玉の瞳を見つめ呟いたんだ。
「僕、欲しいものは何が何でも手に入れたい……だから美優さん、僕に頂戴?」