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あいつはねこまのわんこ系少年【HQ】

第10章 夏合宿3日目。



洗濯物干し終わったから今日の仕事終わり!洗濯籠を持ち、廊下を歩いているとふと思い出す。
そういえば翔陽はちゃんと仲間に加われたかな。
翔陽が心配になり、私は食事の前に第3体育館に向かう。体育館に近づくにつれ、ボールが床を跳ねる音、スパイクを打つ音、何人もの人が話をする声などが聞こえる。入り口からそっと覗くと、いつものメンツと+αが3対3で試合をしていたが、バレーど素人でもわかるチームのバランスの悪さ。
赤葦、木兎、翔陽VSクロ、リエーフ、蛍
片方だけやけにでかいじゃん。おかしくない?

試合が切れるタイミングを見計らって私は体育館に入った。

『ねえ、なにそのバランス悪い組みあわせ。』

声をかければみんなが入り口を振り返る。

「音駒のマネージャーさん!」
「美優さぁぁあん」
「お、美優」
「おー!美優!来たのか!」

翔陽とリエーフ、クロに木兎。一斉に声をかけられさすがに私もテンパる。

『私、聖徳太子じゃないから一気に何人もの話聞けない!』

え…
リエーフ、翔陽、木兎、今の説明分かってないの…?
3人して首を傾げている。戸惑う私にクロ、赤葦、蛍と私は顔を見合わせ深くため息をついた。

『みんな苦労してるね…』

とりあえず私は審判に回り、試合を眺める。赤葦と木兎の連携は流れるようでいつ見てもすごい。クロはブロックに関してはピカイチだし、試合中、チームの後輩2人にする指導も的を得ている。
しょーよーは相変わらずよく飛ぶしリエーフもボールに飛びつく速度が速くなった。
蛍はクロに注意されたことは次の試合のときに実行している。

でも、あの試合の時みたいな鳥肌ものの殺気はさすがに今は感じられない。あれはなんだったんだろう。

ってかみんなよく体力あるね…
私マネージャーなのにばてそうだよ…

「あのー?」

入り口からかけられた声に振り返ればそこには梟谷のマネージャーが2人。

『どうしたの?白福ちゃん?』

白福ちゃんは独特の動きをしながら食堂の閉まる時間を教えてくれた。時計を見ると、食堂が閉まるまで30分しかない‼︎

『やば!あと30分!片付け!』
「腹が減っては戦はできぬ!」
「おおおおー!メーシー!」

部長2人が叫ぶのを横目で見ながら私達は体育館の片付けもそこそこに食堂に駆け込んだ。

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