• テキストサイズ

あいつはねこまのわんこ系少年【HQ】

第9章 追いかけっこ。



ーーーーーー

その頃私は第1体育館にいた。がらり、扉を開けると目の前でトス練をするやっくん。

『ねえ、やっくん?』

私に気づいたやっくんは入り口にいた私に駆け寄ってきてくれた。

「美優。体調大丈夫か?」
『うん大丈夫。心配かけてごめんね?』
「無理すんなよー?メシ食ったか?」

そう言いながらやっくんはわしゃわしゃと私の頭を撫でる。

『ふふ、本当やっくんはお母さんみたいだね。』
「んなこと言ってもなんも出ねーぞ。で、どした?」

そう聞くやっくんは不思議そうに私を見る。

『リエーフ探しに来たんだけど…いないみたいだね?』

体育館を見渡してもリエーフはいない。私の声にやっくんはまわりをきょろりと見渡すと、あれ?と小さな声をあげた。

「さっきまでいたのに…あいつ逃げたな⁉︎」
『私探してくるよ。どうせ私、用事あるし。』
「じゃあ…任せていいか?」
『うん。もしまたリエーフ戻ってきたら教えて?』
「…わかった。」

やっくんの歯切れの悪さに少しだけ違和感を覚えたが、私はあえて知らなかったふりをして体育館の外に出た。

/ 617ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp