第2章 モドル
「気持ち良かったっスか?...てか、オレ、ダサ...」
「?」
「柚子っちのせいっスよ〜?キスだけで勃つとか...最後までするつもりはないのに...」
彼にバレない様に私は、チラッと下を見た。
...ちょうど彼の股間のところが膨らんでいた。
...よかった、黄瀬君も私に、欲情してくれてる。
それを見て、私も溢れ出てきて、秘部を潤していく感覚がある。
「こ、これって...触った方がいい流れ?」
「ん?...あ、いやいやっ!いいんスよ、別に。柚子っちはそんなことしなくていいんスよ...?」
私は、キスの最中にはもう、彼にしがみついていた。
今も、しがみついたまま、この手は離さない。
黄瀬君も腰に回した腕に力を込めて、私の身体を自分の方に、寄せようとしてる。
私は、そっと彼の膝に片足を乗せて、もう片方の足をベンチに乗せて、身体をもっと密着させた。
しがみついた手も彼の首の後ろに回して、顔を首元に埋めた。
「柚子っちって以外と、甘えん坊っスよね?」
「甘えたいの...今、とても黄瀬君に甘えたいの...。黄瀬君じゃなきゃダメっ...」
今はとても優しくして欲しくて...
甘えさせて欲しくて...。
傍にいて欲しい...。
「あ、そうっスよね...ごめん」
「ううん。甘えさせてくれる...?」
黄瀬君が私を見て、優しく微笑んだ。
「当たり前っスよ!」
あぁ...いつまでも、この感覚は残るんだろうか。
黄瀬君じゃない、誰かが入った感覚。
「いつか、この感覚、消えるかな?...痛くて...気持ち悪くて...」
「オレが...オレが忘れさせてやるっスから。オレが塗り替えてやるっスから」
その言葉があったかくて、彼の前で何度目かの涙を流した。