• テキストサイズ

【黒子のバスケ:黄瀬涼太】愛の言ノ葉

第2章 モドル


その太陽のようにキラキラ光る笑顔は、何よりもキレイだった。


私は、黄瀬君の本当の彼女になれたんだ。

今までの、偽りのものじゃない。

黄瀬君は私を大切にしてくれてる。私への対応の仕方でわかる。今までとは全然違う。

私を...想ってくれてる。


「黄瀬君...このまま午後の授業サボって、私と一緒にいてくれる...?」


まだ、黄瀬君と一緒にいたい。


「いいっスよ!オレ、あんま優しくないから何するかわかんないスけど...それでもいいなら...」


「え!?」


黄瀬君が不敵に笑う。

そんな顔ですら、愛しいと思ってしまう。


頭をそっと黄瀬君の肩に預けた。

その頭の上に、黄瀬君の頭が乗っかる。

その重さが心地いい。


午後の温かさが私たちを包む。

...この時期は、少しだけ暑い。


こんなにも幸せな時間があるなんて、知らなかった。


黄瀬君、本当に私を好きになってくれて、ありがとう。


幸せな時間の中の遠くで、予鈴が聞こえた。


「今ならまだ...戻れるっスよ?オレ、またキスしちゃうっスよ?舌、入れちゃうかもっスよ?いいんスか?」


「ふふふ...。?いっぱい...。いいよ、しても...大好きだから...。でも、初めてだから、ゆっくり、お願い...」


甘い時間。

こんな幸せなの初めて...。

それもきっと、相手が黄瀬君だから......。


「もしかして、普通のキスもハジメテだったスか?」


そのハジメテっていう言葉が恥ずかしくて、でも、嬉しくて、コクンと頷いてみせた。


「そうだったんスか。...あいつらにされてなくてよかったっス。オレでよかった...。オレもハジメテなんスよ?キス自体がってことじゃないスけど...気持ち的な問題ってことで...」


私はそっと、その引き締まった、逞しい躯に腕を回して、ギュッと力を込めた。






/ 64ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp