第7章 月島蛍の誕生日
パンパンッ!
パンパンパンッ!
え?
何だ?
びっくりしたまま固まっていると、ぽんっと肩に手を置かれる。
「ほら、ツッキー入るよ?」
灰羽が僕の肩に手を回し、バーの中ほどまで連れて行かれる。
「よお、ツッキー。」
「ツッキー久しぶりー!」
「月島。」
木兎さんに赤葦さん….
なんだ…?
わけがわからない…
どうしてみんなが集合してるんだ?
「ぱぱー!」
「…は⁈」
嘘でしょ…⁈
だって、うちの実家にいるはず…
くりくりの瞳、ふわふわの天然パーマ。
その声の主…桜は木兎さんと赤葦さんのいる方から歩いてくる。
「桜…なんでここにいるの?かのさっ…ママは?」
しゃがみ込み、桜に問うと桜はにこりと笑う。
「ままといっしょにきたの!ままー!」
桜は後ろを振り向くとたたたっと走り、影に隠れた…と思ったらぐいぐいと引っ張りながら夏乃さんを連れてきた。
『蛍くん…』
「なん…出張は…」
『ごめん…あれ嘘なの。』
嘘?
わざわざ出張だってうそついて何を…