第3章 夢の終わりと始まり。
私達は近くにあったレストランに足を運ぶ。
私はオムライス、蛍君はドリアを頼む。
『意外。蛍君ジェットコースター苦手なんだ。』
「苦手じゃないです…ただ乗り慣れてないだけで。夏乃さんだって声あげてたじゃないですか。」
『だって絶叫マシーンなんて久しぶりなんだもん。久しぶりに叫んで喉痛い…』
私は先に来ていた紅茶を口に含む。
『どう…?来てみると以外と楽しいでしょ?』
行く前に散々渋っていた蛍君を思い出し、笑いながら質問してみた。
『まぁ…それなりには…』
「それなり」は蛍君にとっての褒め言葉。
意地っ張りだからなかなか素直に言えないんだよね。
3年付き合ってきたからよくわかる。
『蛍君ももう高校卒業だねー。進学先も決まったし。大学でもバレーやるの?』
「まぁ、サークルとか入るよりバイトして小遣い稼ぎたいんで…
とりあえず兄貴の入ってるところに入れてもらう予定です。」
『加地ワイルド・ドッグスね?明光さん喜びそうだねー。』
「お待たせいたしました。オムライスのセットと、ドリアのセットでございます。」
ウェイトレスさんが食事を運んできてくれたので、話を一時中断し、私達は食事を食べ始めた。