第2章 報告〜第3体育館の場合〜
side月島
赤葦「ねえ月島。夏乃さん、そんなに体調悪いの?」
夏乃さんがお手洗いに向かうと心配なのか赤葦さんが聞いてくる。
月島「いや…」
黒尾「だってツッキーが付き添い行こうとするなんてよっぽどだろ?」
木兎「夏乃サン体調わりーの?」
月島「夏乃さん…みんな揃ってからって言ってるんで…
黒尾さん?」
黒尾「なんだ?」
月島「この店フルーツってありますか?できれば柑橘系。それか、柑橘系のノンアルコール。あったら夏乃さんに出してあげてください。」
黒尾「…わかった。」
僕なりにヒントは散りばめた。
赤葦さんは今のでなんとなくわかってるみたいだ。
まぁ、後で言わなきゃならないんだし…
そんなことを考えていると最後のメンバーがやってきた。
「おそくなりましたー!」
リエーフ。今は『チカ』という名前でモデルをしている。
最近はテレビでも活躍を見るようになってきた。
リエーフとはたまに撮影で会うけど高校の時から本当に変わらない。
灰羽「『ホタル!』あっと…月島久しぶり!」
月島「そっちの名前で呼ばないで…」
黒尾「ほんっと有名人だなー。お前。」
灰羽「あれ?かのさんは?きてるんでしょ?」
赤葦「お手洗い行ってるよ。」
リエーフは空いている席に座る。
黒尾「リエーフ。お前何飲む?」
灰羽「アルコール軽めので。俺、数日前まで未成年だったんで。」
黒尾「じゃあカルーアミルク出してやるよ。それならいけるだろ?」
黒尾さんは手早くドリンクを作ると、リエーフの前に出し、木兎さんに食事を作った。
月島「僕ちょっと夏乃さんの様子見に行ってきますね?」
そう言い、僕は立ち上がりお手洗いに向かって足を進めた。