第2章 裏切りの夜
潤を初めて抱いたあの日、
地方でのコンサートの夜だった。
ホテルの部屋はツインがほとんど。
いつもは、相葉くんとニノ、俺は智くん、
いろいろ気難しいことを言う潤は、
大抵ひとりだった。
でも、その晩は、3人とふたりに別れることに。
「僕、翔くんがいい。」
彼の指名で俺は、潤とふたり部屋に。
寝ようとしていると、
潤が俺の背中に顔をくっ付けてきて、
『すき』とだけ言った。
正直、寝ても覚めても付き纏うファンに、
うんざりしていた俺は、
彼の『好き』に答えることのないままに、
潤を抱いた。
俺は、もともと『そっち系』じゃない。
でも、男の潤にちゃんと反応し、
彼と繋がれたことが、
自分でも不思議なくらいだった。
それから、何度かふたりで会い、
そして、今夜も.....
........
『ピンポーン』
ドアを開けると、それが閉まるより早く、
潤は俺に飛びついてきた。
『翔くん🎵大好き❤』
そう笑う彼の笑顔は、迷いがなくて、
その時の俺には、眩しかった。