第32章 turning point~転機~
5人でずっとやってきた。
ピンの仕事もやってきた。
映画やドラマの主役をやらせてもらって。柄にもない『座長』なんかやらなきゃいけなくて…
身も心もくたくたになっても。
『お疲れ』……そう迎えてくれる場所がある。
いつも、そんな仲間に囲まれて、その真ん中に翔ちゃんの笑顔があって……
ずっと、ずっと、
守られていたんだよね、俺……
リーダーだから、俺が守らなきゃ…
そんな気負いも無くはなかったけど…
松潤がいて、ニノがいて、相葉くんがいて…そして隣にはいつだって翔ちゃんがいた。
いろんなことがあって、
いろんなことを乗り越えて、
今、この形になった俺たち。
このまま『嵐』が消えてしまうんじゃないかって藻搔いてた頃。
俺別にデビューして凄い人気者になりたかったわけでもないのに。
なんなら、デビューさえしたくなかった一人なのに。
5人で大海原に漕ぎ出した小さな船…
理由なんてわからないけど、そのまま転覆してしまうのは嫌だったんだ。
1つ1つ、今できることをやっていけば、いつかは花開くんじゃないか?
それが、次の仕事に繋がっていくはずだ…
そんな俺らしくもない言葉を使って、焦るメンバーに意見したあの日…
あの時の俺たちに、今のこの『嵐』を見せてやりたい…
お前たち、頑張っていけば、こうなるぞ!って…
俺と翔ちゃん。
ニノと松潤と相葉くん。
5人で歩く未来への道…
このまま……
ずっと変わらずにいられるんだろうか?
もしかしたら…
変わるべきところに来ているんじゃないのか?
俺たち……